書評 居酒屋の世界史
新書のコーナを何を買うでもなくのぞいてた時に出会った一冊。
居酒屋の世界史
商売柄、こういうう居酒屋の歴史や成り立ちなんかを勉強しておいた方がいいかなと購入。
ヨーロッパの居酒屋の成り立ちに加え、日本をはじめとするアジア各国や中東の居酒屋の誕生から発展の歴史を網羅している。
読み進めるうちに高校時代の世界史の授業を思い出した。世界史ってのは今の国境の概念で行くと非常にわかりず楽、地域を軸に見ていくと、次の地域の歴史に行ったときに時間軸が一気に引き戻されて、自分の理解力のなさを棚に上げ先生の授業はわかりにくい!なんて愚痴を言ってたのを思い出した。
つまりこの本、教科書的な記述が多く一つのテーマが完全に掘り下げられないうちに、違う地域の考察に移り全体的に表層的な考察で終わっている。そこらあたりが先の高校時代の世界史の授業を思い出した次第。
それでも、ヨーロッパや日本の居酒屋歴史は興味深く読ませてもらった。居酒屋の役割が今と違って総合的なコミュニティの場所。つまりキリスト教の教会と一緒の役割、もっと言えば最初は両者同じものだった、乱暴に言うと教会に居酒屋が併殺されてるイメージか。かの有名なシャンパン「ドンペリ」が最初は修道院で作られていたというエピソードに合点がいった。今の感覚でいうと教会でお酒⁉と思うが、まだ冷蔵庫がない時代。水を腐らずに摂取できる方法としては、煮沸(お茶やコーヒー)か、発酵(お酒)しか方法がなかった時代。衛生方面からも見てその役割を教会が担ってたのは納得がいく。