ヒタスタイルコラム再録　14　僕の自転車の後ろに乗りなよ

2018/02/08

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・九州の盆地大分県日田市でstepscolorを営む。・１９６７年生れ。地元日田高校から埼玉県城西大学へ・卒業後福岡にて宝石屋、レオタード屋さんを経て２００３年帰郷・２０１０年より野外音楽イベント「ボンチサウンドフェノメノン」を企画・２０１３年から地元情報誌「ヒタスタイル」にてコラムを連載・２０１４年から音楽サイトにて記事を執筆・２０１７年「ステップスカラー」オープン・２０１９年　地元テレビ局KCVにて「噂のマスターに会いに行く」コーナー担当日田のうまい飲み屋を紹介しています。

ヒタスタイルコラム再録14僕の自転車の後ろに乗りなよ2015年4月号

生まれてはじめて、自分の意思で乗りたいと思った乗り物は自転車。もちろん物心つく前に、3輪車にまたがってる写真なんかは残っているけれども。

そろそろ、自我が目覚めてきた辺りから後輪からハミ出してガタゴロうるさい補助輪が邪魔臭くって仕方なくなって来る。そうなってくると親や兄弟、近所のお兄さんの出番、2輪デビューの先輩方がコーチとして指導してくれる。

毎日、日が暮れるまでの練習の成果が現れスイスイと進むようになるし、うまく曲がれるようにもなる、風が気持ちイイ。もしかすると人生初のアアなりたいと思ってソウなった瞬間かもしれない。

移動手段を手に入れると格段と行動範囲が広くなる、町内から出、禁止されてた校区外にも進出。当時の校区外に出る緊張感は、今の成田空港出国カウンターの数倍緊張感があった。その先は情報を沢山仕入れて臨む今の海外旅行なんかよりも刺激的、見知らぬ生徒が集ってるアウエーの駄菓子屋、屋上にプレイランドがある百貨店、クワガタがたくさん集まる秘密の山。

その頃になると愛車にも凝ってくる、スポーツタイプの5段変速、ギアが今のオートマ車みたいなヤツ、そしてスーパーカーライトにドロップハンドル。

そうこうしてるうちに中学生、思春期になるとママチャリのサドルを低く保ち若干ハンドルを起こすスタイル。つい2～3年前まで夢中になってたスポーツタイプスパーカーライトにまだ乗ってるやつをダサいなんていう変わり身の早さを見せる。

高校生はもういたってノーマル仕様、バイクや車に行く前のつなぎの移動手段。しかし人生初のカワイイあの子に僕の自転車の後ろに乗りなよなんて言ったりする。そうすると、ちょこんと横すわりでうしろに腰掛け、遠慮がちに腰のあたりをソフトにつかんで乗ってくる。このソフトタッチ感が逆に高校生男子には……以下自粛。

最近は後ろに普通にまたがってる女子高生を見かける、しかも当時より断然短いスカートで、いくら男女同権でもソコはちょこんと横すわりがかわいいぞ、いや今は二人乗りは禁止です。

そろそろ春風が気持ち良い季節、久しぶりに自転車でカワイイあの子と風を切りに行こうかな、もちろん2人乗りなどはしないで2台仲良く並んで。