日田スタイルコラム再録 32 ライオン 2016年10月号掲載
ライオン と聞いて何を思い出しますか?
勿論 百獣の王が定番、洗剤や歯磨き粉、解散騒動のあのグループのヒット曲を思い出す方もいらっしゃるでしょう、この街の古くからのギャンブラーならパチンコ屋、もひとつ古くは西鉄か。
我々昭和の小学生はライオンと言えばビー玉。 そうラムネん玉とも言ったあのエメラルドグリーン小さな宝物。
そのビー玉で遊ぶゲームの名前がライオン。 ライオンには土の地面が必要、地面に穴を掘らないといけないから。したがって校庭が絶好なのですが何故か校庭ではなく、裏庭や神社の境内などなんだかアンダーグラウンドの匂いのする場所が好まれていたように思います。
どこかしらこのゲームにハードボイルドな感じを皆が感じ取っていたのでしょう、誰も明るい運動会のイメージの校庭でやろうとは言い出さなかった。おんなこどものいない所で勝負したかったのかもしれない、子供なんだけど。
ゲームはまずサイコロの5の形に穴を掘る。数メートル離れたところから真ん中の穴を狙って下から放る。 そこからはビー玉を小指を支点にし指で弾く、これにもいろいろなスタイルがあり、ツマミ型、固定型など個性が出る。距離や相手を飛ばすなどの場面でスタイルを使い分けたりもする。
一番近い玉から真ん中の穴に入れる。そして次は一塁へ、一番最初に入れた人の穴が一塁、二塁も最初に入れた穴が二塁となる。
したがって狙った穴に入れれないと全く逆の穴が一塁や二塁になって逆戻りしなければいけなくなる。そかから四塁まで行き再び真ん中の穴に入れるとビー玉は百獣の王ライオンとなる。ライオンにぶつけらたら終了そのビー玉はライオンのものになる。途中最初に穴に入れると近くのビー玉を遠くに弾けるようになったりと、各校区で若干のルールの違いはあっように思う。
ホント昔は校区が違えばトランプのルールも違ったりでお正月にはよくルールを巡って親戚の子供達が大騒ぎをしていたものです。
パッチンやピンチョコと同じように勝てば相手のモノを自分のモノに出来ると言う昔ならではのゲームではあったが、パッチンなどは勝つと雄たけびをあげガッツポーズをしながら相手のブツを頂くのだがビー玉は勝っても静かに相手のブツを自分のコレクションに加えると言うおもむき。
ビリヤードにも似たライオンのゲーム性に何かしらのダンディズムを子供ながらに感じてたのかもしれない。今度真夜中の境内で大人のライオンで遊んでみようかな。
Kiyo
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