テレビの中の昭和は輝いてた ヒタスタイルコラム 2014年4月号
「ザ・ベストテン」が始まったのは小学校高学年の時。
土曜夜8時の「全員集合」ではカトちゃんのお色気ギャグに顔をしかめていた母親や婆ちゃんも木曜夜9時の ベストテンでは、たまにランクインする演歌勢の歌を口ずさんだり、沢田研二を見ては「この人昔GSのタイガースやったつばい」とか「あらっ益々お父さんに似てきたね~」と3曲同時ベストテン入りした寺尾聰に何故か親類目線を送ったりしてた。
しかし キヨシローとキョージュがキスした時は、カトちゃんお色気ギャグと同じリアクションだったりした。
弟と一緒にカセットデッキを茶の間に持ち込み、私語・台所仕事禁止を家族に申し渡して、録音を試みるも久米宏のしゃべりすぎや、酔っ払っての父親帰還などで邪魔が入りうまく録音できなかったり………
そんなこんなありながらも、家族で楽しんで観てた。
あれから四半世紀が過ぎた。
今のヒットチャートはどうなんだろう。
家族が1時間楽しく過ごせるコンテンツが揃った番組はテレビに中にあるのかな?
コラム後記 ザベスト10は最高だった。
一家に一台しかテレビがない時代。それと並行して音楽家電も進化していき価格も下がり中学生の大半はラジカセを持っていた。そんな環境下で流行りの音楽を無料でいつでも聞くためには音楽番組を録音するのが手っ取り早い。
しかしケーブルなんて知恵はなく、もしあったとしても当時のテレビの出力はヘッドフォン端子のみ。ヘッドフォン端子から赤白のラジカセ入力できるケーブルもレアで高いし。やっぱりその場で録音と言う事に落ち着いてしまう。
そうなるともう、茶の間の雑音が邪魔になる。我が家は6人家族、昭和の昔は結構家族でだらだらと茶の間にいたように思う。必然的に雑音も多くなる。思わず本気でおばあちゃんに切れてたような気がする「黙っとって!」と。ごめんなさい。
そんな録音少年たちのナンバーワンソースはザベストテン。ヒットチャート10曲がすべて聞ける、スケジュールが合わなければ中継してでも歌ってもらう、それもニューミュージックロック系の台頭でテレビに出ないアーティストが出てくる前までではあったんだけど。
ただ、久米宏、黒柳徹子と屈指のおしゃべり二人が司会ときてるのでイントロのおしゃべりが邪魔で仕方なかった。録音する身にはクリスタルキングの蜃気楼ようなイントロなしのいきなりサビみたいな曲の方がありがたかった。
最近たまに昔の画像なんかで見るとイントロの間に早口でいろんな情報を入れるテクニックはすごかったと思える。まぁ最近はイントロもしっかり聞かせるようにはなってきてますが。
Kiyo
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