2018年5月8日日アーカイブ

ヒタスタイルコラム再録 27 救援物資2016年5月号掲載

花見で浮かれていたらもう五月でゴールデンウィークがやって来た。

 

桜に見送られ、夢と希望を胸に抱き都会に出て行った18の春。

刺激的な都会生活や一人暮らし、自炊や洗濯をして初めてわかる親のありがたさ。

それでも四月は楽しくも忙しい毎日がすぎていく。

そのうち東京のスーパーマーケットにはうまかっちゃんや、おにぎりせんべい、チャンポン麺等当たり前のように日田では売ってあったモノがない事に気付く。

貧乏学生の味方ラーメン屋では麺が縮れてたり、うどん屋では出汁が真っ黒だし、焼きそばはなんだか別物だし。。。 五月の声をきき、生活に慣れるとそういった事が故郷への寂しさにつながって最初のホームシックがやって来る。

なんでも病名を付けるのはどうかとも思うが、いわゆる五月病に近いものかもしれない。 そんなタイミングを見計らってか、親もまた子供いない寂しさかダンボールが送られて来る、救援物資だ。

中身はお米を中心とした食料品、箱を開けると微かに実家の香りがするような気がした。

親心だろう別に東京のスーパーマーケットでも買えるようなサンマやサバの缶詰、魚肉ソーセージ、ふりかけなどが中心だが、その中にうまかっちゃんとベビースターラーメンが入ってると格段にテンションが上がった。

たまに変な柄のトレーナーやファンシーなテイッシュカバーなども入っていて子供心を震わせたりもしたが見なかった事にしてた。

救援物資に慣れてくると地方出身の友達同士で物資のトレードなど行ったが、その中でもうまかっちゃんは一番人気で、その事を親に話すと倍くらいのうまかっちゃん入りの物資が送られてきて一気に人気者になった。

そろそろ、この春から離れて暮らすようになった若者にも救援物資を送る時期だ、今年はこのヒタスタイルも物資の中に忍ばせて頂けるとありがたい。

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